2012.01.23

マクドナルドは、なぜハンバーガー無料券を配るのか。それは、儲かるからだ。


先週末、マクドナルドが再度ハンバーガー無料券を配っていた。
バーガー類を1個注文すれば、1個ハンバーガーが無料になる。

ということは、、、

ハンバーガーを買えば、1個の値段で2つもらえる、、実質半額ということである。

おお。お得じゃないか。ということで、ソーセージマフィンとハンバーガーを2つずつ買ってきた。

今回からは、ハンバーガー無料券の引換は1回の会計につき2枚までという制限ができた。
ここから考察してみる。

なぜ2枚までという制限をつけたのか。

それは、もちろん、マーケティング的により意味の有るものにしようということであろう。
一回で10個とか持って帰られると店舗側からして美味しさ半減。ということだろう。
要するに、(当たり前だけども、、、)このハンバーガー無料券は集客のツールであって、ついで買いをしてもらうためのツールである。
そして、ハンバーガー無料券を一度に数多く変える人がいたということでもある。
#これについては、無料券自体を不正に入手したりしたひともいるのではないかと察する。

ここから想像だけども、、、
マクドナルドの利益の柱は、ポテトと飲み物であろう。ハンバーガー類を安くして、セットで利益を確保する。
#今やマクドナルドの上にあるメニューからセットメニュー以外が消えているくらいである。

これは、以前にも書いたが、他社の追随を許さない戦略であろう。
競合他社からとって、もともと原価の安いポテトなどの割引はやりやすいが、原価の高いハンバーガーは値引きしにくい。
圧倒的なスケールメリットを生かしてハンバーガーの原価を下げることで、他社が追随しにくい環境を作っているのである。

そして、今回の無料券。
おそらく、ハンバーガーの原価(人件費などを除けば。)は半額以下なので、ハンバーガー一個買われても、マイナスにはならない。
そして、ハンバーガーを買う人の多くはセットメニューを注文するだろうから、無料券をもらうためにセットメニューを注文してくれ、無料券と引き換えるためにセットメニュー、もしくはポテト、ドリンクを注文してくれる。

だから、ポテトの無料券ではダメなのである。
なぜか。

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2012.01.17

クチコミサイトにおける、ステルスマーケティング(ステマ、やらせ)について


急にステルスマーケティング(ステマ、やらせ)が話題になってテレビでまで報道されているが、、、

そんなに大騒ぎする事自体が、インターネットリテラシーの欠如を晒しているような気がする。

口コミサイトの情報、ネット掲示板の情報なんて、もともとそんなものである。というのが原則だと思う。
軽くて早い情報だからこそ、信頼性は自分で担保しないといけない。

これまでのメディアは信頼性はある程度担保されていた。
新聞にしろ、雑誌にしろ、テレビにしろ、、、、ある程度の差はあれども、メディアとして生きるためにはある程度の信頼性がないと生きていけないためである。
#一部話題だけ提供するような信頼性の低いメディアも存在しているが、それはそれで、「そんなもの」として見ていると思う。

逆に言うと、レガシーメディアとネットメディアとの差別化点はそこである。ネットメディアに押されているが、情報における「信頼性」はものすごく重要だから、差別化が可能であろう。

ネットの情報、特に口コミサイトや掲示板は「そんなもの」である。
誰かが便所の落書きと表現していたが、まあ、そこまでではなくても「そんなもの」である。
Yahoo!が規約に違反しているから裁判も含めて、、、なんて言っていたようだが、、、まあ、パフォーマンスに過ぎないだろう。見せしめ的にやるのかもしれないが。。
なぜなら、口コミレベルで、すべての情報について信頼性を担保することは不可能であるから。
ヤフー知恵袋で、答えが間違えていることもあるのは当然だし、それについて意図的か、意図的でないかとか言い出す事自体がナンセンスで、ネットの良さを殺すことになりかねない。

口コミ、掲示板の情報は、ある程度のバイアスがかかっているのが当然と考えるべきである。
#本当はテレビの編集においても同じだろうけども。。。

たとえば、ある店の口コミを書くとして、、、

・一見さんで入店した場合
・常連で店主をよく知っている場合
・ビジネス的に関連がある場合
・店主が親戚である場合

なんていうだけでどうしてもバイアスがかかるのはしょうがないし、当たり前である。
例えば、一見さんとビジネス的に関連がある人が同じような口コミを書いていた場合、同じ情報であっても背景が違うからこっちはダメなんて言えないというか、判別できない。
お金をもらっていたからダメだとか、もらってなくても駄目だとか、、、親戚だとだめなのか、、、とか、、、不毛な感じだ。そんなところをとやかくいうこと自体がナンセンス。
もう、そういうものなんだから。

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2012.01.11

アイコトバというクーポンサイトについて。(ワールドビジネスサテライトより)


去年の書きかけを追記して放出。。

———-
先日のワールドビジネスサテライトで、アイコトバというクーポンサイトができたという話だった。
このサイトを、新規ビジネス企画という視点で見てみるとする。

結論からいうと、おそらくうまくは行かないのではないか。

このサイトの独自なところは、クーポン発行している店がお金を払わなくてもいいというところ。
そのかわり、クーポンを取得するために、「アイコトバ」を入力する必要があり、そのアイコトバが広告になっているわけである。
その「アイコトバ」広告による収入でやっていくというビジネスモデルである。

さっと聞いて、意味がわからなかった。w
クーポン主と広告主が別っていうことだ。クーポンによる受益者と広告による受益者が別で、、、、クーポンの方は無料。広告の方は有料。
っていう話なのだが、、、、

え?どういうこと?っていう感じだった。
要するに、クーポン発行する人は地元の飲食店の人(無料)で、広告を出すのはコカコーラなどの大企業(有料)を想定している感じだ。

問題点は、ビジネスモデル自体にある。

現在、主流になっている、というか乱立しているクーポンサイトというのは、グルーポン、ポンパレに代表されるサイトである。
過去には、ホットペッパー、ぐるなびに代表されるフリーペーパー、Webを媒体としたクーポン?サイトがあった。
#ホットペッパーって、Foomooになったと思ったら、またホットペッパーに戻ったのか。まあ、このあたりはブランディングの面白いっていうか見事な失敗例になるのだろうけども。

ホットペッパー、ぐるなびなどのサイトはクーポンを出すお店が広告料として、紙面の広さに応じた料金を払っている。
グルーポンなどは、クーポンの代金の3-5割を広告料金としてお店が払っている。

どちらも、受益者とお金を出す人が同じ。
これ、当たり前だけども、、、

ホットペッパーなどは、先に定額の広告料金を払うから、クーポンが10円引き。なんてことはない。そんなのでは広告料金が無駄になってしまう。
だから、無駄にならない程度で広告効果があるようなところ、頑張ってクーポンを出す。
グルーポンはもともと半額以下ってうたっているため、半額程度のクーポンしか存在しない。結構お得なクーポンが出る。
#本当はそれでもペイするような健康食品や化粧品などが増えているのは目に見えているが。。。

一番の問題は、クーポンを出すのが無料だという売り自体が問題となって、クーポンを出す側に、いいクーポンをだそうというインセンティブが働かない。ことである。
これは死活問題で、いいクーポンがないと広告媒体としての魅力がないので広告主が集まらない。
会社は会社で、広告主を見つけることが収入になるから、クーポン主より広告主に営業に行くことになる。と、クーポンの質が下がって、、、(以下略
という悪循環になると考えられる。

クーポンを出すのが無料だから、そのぶん安くしたクーポンが出せる。というふれこみだけども、そうはならないだろう。。

では、どうするべきだろうか。
あとは有料。w

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